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赤い人 (講談社文庫)
発売日:1984-01 |
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赤い人 (講談社文庫)のレビュー・感想
吉村記録文学の粋
旭川と札幌を結ぶ国道12号は、道内の基幹道路。
道の途中、空知太には「直線道路日本一」のモニュメントが建つ。
29.2kmに及ぶ直線道路の左右には商業施設が櫛比し、観光客にとってさえ退屈な風景に映る。
けれど今から約140年前のこの地は、全く未開の原野だった。
寒気激しく荒涼としたこの地の開拓に命を散らして行ったのは、明治期北海道に収監された囚人たちである。
本書は明治14年...
興味深いのだが、冗長
北海道開拓には、多大な、囚人の労働力がつぎ込まれていたことがよくわかる。その中で、看守と囚人の間にさまざまないざこざがあったことも、手に取るようにわかる。ただ、全240ページが同じ調子で進んでいくので、変化に欠ける。もう少し、コンパクトにならないものかと思いながら読破した。★★★の評価をつけたが、吉村氏の作品としては★★。
北海道を学びたい
毎年北海道を旅する私にとって、北海道の道路は欠かせない。しかし、この道路建築は暗い歴史が土台となっていた。
本書は北海道への入植、囚人収容施設、炭山開発、アイヌとの関わり等、北海道の歴史をなぞることができる懇親の一作だ。
旅の見方が変わるかもしれないと同時に、北海道という大地の歴史を、もう少し深く学びたいと思わせてくれた一冊だった。
かつては囚人の人権など無かった日本
わが国では、今でこそ刑が軽すぎることが問題視されているが、かつてはこれほどまでに厳罰主義だったのかと驚嘆させられる。いや、刑罰以前の問題で、囚人の人権など微塵も無かった訳だ。
筆致があくまで客観的であるため、余計に痛々しさが強く伝わってくる。
吉村昭さんでなければ書けなかったと思います。

