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バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書)
発売日:1982-01 |
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バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書)のレビュー・感想
悲しき熱帯
かつては高級果物の代名詞のひとつでもあったバナナが今や一房100円で店頭に並ぶ。
そんなバナナをめぐる残酷物語の裏側を抉り出した名著。
安く、安定的なバナナの供給を享受する日本。その需要を満たすことで富を得る
フィリピン。その貿易を仲介することでビジネスの糧を得るアメリカ。あまりに甘美な
トライアングル。
しかし、現実にバナナをめぐって起きたのは幸福極まりな...
バナナを通して南北問題を知る本
フィリピン産バナナの輸入は1970年代に入って劇的に急成長し、1975年には全輸入量の9割近くを占めるに至ったが、その舞台裏はどのようなものだったのだろうか。著者はフィリピンで日本向けバナナを生産しているのは、デルモンテ、ドール、チキータのアメリカ系多国籍企業と、バナンボ(住友商事)の合計4社にすぎず、典型的な多国籍企業による寡占状況が観察されること、またすべての企業が病虫害に強く生産性の高いキャベンデ...
たかがバナナ、されどバナナ
ふだん食事をするときに、その食べ物に関わるつくり手や流通経路までは意識しない、というか、いちいち意識などしておれないのが本音であろう。それがバナナのような輸入作物ならなおさらだ。しかし著者はそれに対し、「ちょっと待て」と言い、「身勝手にすぎる」と訴える。
本書では、多くの日本人が、著者のその主張に耳を傾けて一考せざるをえない、バナナ栽培における労働者から多国籍企業まで、著者自身のフ...
経済や国家について、具体的事例を持って考えさせてくれる新書の名著
商売の基本は正直でフェアーであることだろう。経済のグローバル化の下では尚更、弱肉強食状態につけ込んで金儲けをする企業は世界秩序自体を破壊する。企業家も消費者もまた、国家とは何か統治とな何かを自国を例にもっと知るべきである。
この本は、新書であっても経済や国家について、端的に具体的事例を持って考えさせてくれる名著だと思う。
バナナから見えてくるリアルワールド
既に岩波新書の古典である趣の名作ではないかと思う。バナナという誰もが知っている果物の生産という点に「ミクロに目を凝らす」ことで 「マクロに見えてくる世界の俯瞰図」という手法自体が非常に斬新であり 見事なものである。書かれて30年近く経ち、バナナの状況も様変わりではありながら その手法自体は 今でも新しい切り口ではないかと思う。
しかし この本を読んでいると つくづく南北問題の難しさを...

