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歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)
発売日:1994-06 |
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歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)のレビュー・感想
理性の自己認識の発展の過程としての世界史
内容を一言で述べると、レビュータイトルの通りだが、以下、ここでは私自身の感想のみ述べたい。まず第一に、私はキルケゴールから哲学に入ったので、ヘーゲルのイメージは悪かった。だがキルケゴールだけを読むとヘーゲルを誤解する。ヘーゲルにはヘーゲルの正義がある。ただ単に冷たい理性の哲学者でなく、情熱を理解し、詩的な美しい叙述も含む、実に壮大な歴史の概観だった。
第二に、アジアに対する差別的発...
アプリオリな歴史
ヘーゲルは哲学的歴史について次のように語る。
「というのも、歴史においては、あたえられた存在に思考が従属し、思考はあたえられた存在を基礎とし、それにみちびかれるのにたいして、哲学本来の思考とは、あたえられた存在にとらわれることなく、自発的に思索をうみだしていくものだとされるからです。哲学が自前の思考をたずさえて歴史におもむくと、歴史を一つの材料としてあつかい、それをそのままにしておかないで...
意外と「哲学」の部分は少ない
まず大変に訳がよくて、すいすい読める。
タイトルに「歴史哲学」とあるので、当然哲学的な本だと思っていたが、ところがどっこい。
「歴史哲学」をしているのは、「序章」の100ページちょっと。残りは「ギリシャ」「東アジア」など、世界史の話になっている。
歴史哲学だけ知りたい人は、ボリュームに身構えることなく、気楽に読んでもらいたい。

