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増補 幕末百話 (岩波文庫)
発売日:1996-04 |
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増補 幕末百話 (岩波文庫)のレビュー・感想
滑稽でいて切実
庶民の口から語った幕末の回顧録。
幕末明治の回顧録というと、公爵様がしかべつらしく語るものという印象がありますが、その点本書は全く別物。
価値観が180°変わった時代、振り返って見れば懐かしくも滑稽であった封建時代を面白おかしく、庶民の口調で描き出します。
交通史に興味を持つ私としては、特に面白かったのが日光例幣使にまつわる話題。
「例幣使」と言えば街道では蛇蝎のように嫌われた...
幕末のリアリティ
本書を読むと、まるで自分が幕末から明治初期に掛けてタイムトラベル
をして、語り手が目の前で話してくれているような感覚になりました。
当時の日本人は、幕末のように社会が混沌としていても、
粗雑だけどエネルギー溢れ人間観察力があり、生きる力という点において
現代人の数枚も上手だったという印象を受けます。
有名な安政の大地震、大名の生活、辻斬りから命からがらで
逃げてき...
江戸の息づかい
幕末のことを覚えている老人に当時の思い出を語ってもらった聞き書き集。内容も面白いが、語り口が、生き生きとしていていい。例えば、 「昔の家督というものは無雑作で、今と違い、面倒なことはありません。御届けさえ済めば故障はないので。先達(せんだって)のお話の通りの大名はイザ知らず、その頃は相続は容易(たやす)いものでした。当今はこの間も孫を養子にするので、区役所へお百度を踏みましたよ。ホイ余計...

