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ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫)
発売日:1965-01 |
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ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫)のレビュー・感想
読み物としては◎、伝記としては△
この本を通してベートーヴェンを見つめると、彼が非常に不幸でストイックであり、善を重んじて七転八起する頑強な人物のように感じられます。
確かに読者を感動させ、強い希望を沸かせてくれる作品です。
しかし、書かれた時代が古いこと、ロラン自身に感情に走っている節があること、ロランが出版にあたって訂正を加えなかったことなどから、ベートーヴェンが誠実に描かれているとは言えません。
例...
私たちのための勝利者
著者は、ベートーベンの全生涯のもくろみを「歓喜」としている。 ベートーベンは、ウィーンから良い生活が送れるように守られているわけでもなく、彼は長い期間貧しい生活をしていた。
そして耳に病気を抱え、音をうまく聞きとれないのに作曲活動を続けていたことはよく知られているが、耳だけでなく体のいたるところに病気を抱えていた。
恋愛においても、不運が付き纏い、想いを寄せていた相手と結婚ができ...
歴史の選択に残れるか?
この作品が執筆されていた頃はベートーヴェンのヨゼフィーネのへの熱烈な恋愛がしたためられた「十三通の恋文」がまだ、発見されていなかったので、ロランは不滅の恋人の相手をテレーゼにしているが、これは誤りだった。
ロランは偶然かどうかこの新発見のわずかばかりの後に死んでいる。
歴史は資料の発見などにより更新される運命にあるが、これはロランにとっては大きなショックだったといえる。
...
精神性高く立派なベートーヴェン
感動的だった。ただ、ロランのベートーヴェン像は実際のベートーヴェンと
どれだけ一致するのか、という疑問も持った。
ロランのベートーヴェン像は神格化されていると言ってもいいくらいに立派な人間だ。
しかし、ベートーヴェンは自尊心が高くわがままだった、という話も聞く。
この本ではそうしたことは全く描かれていない。
感動的だったが、この本に描かれるベートーヴェンはロランによって...
ベートーヴェンへの賛歌
決して読みやすい本ではありません。
分量は多くありません。無駄がないのです。
しかしながら、こんなに人々に大きな励まし、勇気を与える本を私は知りません。
それだけ迫力があり、メッセージ性の強い本です。
もはや単なる伝記の域を超えたところにある名著です。

