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失楽園 上 岩波文庫 赤 206-2
発売日:1981-01 |
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失楽園 上 岩波文庫 赤 206-2のレビュー・感想
近代文学と聖書、現代文学と聖書――あるいは、芥川、太宰と町田――
ミルトン『失楽園』を読み、近代・現代の作家三人に思いをはせた。
『失楽園』。本書は、ミルトンによる『聖書』翻訳である。少なくとも私は、そう読んだ。学生の頃、『聖書』を読んだつもりになっていたが、全然理解できていなかった。天上で起こった出来事、その似姿が地上で繰り返される、予徴論という概念を知り、『聖書』に対する知識が少し身についた。言われてみると、旧約における神(とその子イエス・キリス...
あらゆる意味でヨーロッパの古典なのですがー
“失楽園”は私にとって読みにくい作品でした。 聖書には簡潔に記されている天界の戦い、天地創造、アダムとイヴの楽園からの追放が叙事詩として書かれているのですが、上巻の大戦争などは、サタン以外の大天使たちは皆“造物主たるあのお方に逆らったお前が100%悪いのだから”と、完全に絶対正義の側にある、こちらが共感をよせられないロボット的性格で、そういう人物たちの繰り広げる戦争絵巻に私は興奮することが出来ません。...
日本語訳(というか研究)がすばらしい。天使と天使の力のぶつかり合いが一番おもしろかった。
非常に評価が高いのは、読んでみてわかるが、まず日本語訳がすばらしい。というか、ただの訳者ではなく、あきらかに研究者である。本の5分の1程度の頁が、訳注にあてられており、聖書との関連性をはじめ作者の意図を読み込んだ訳作りがありありとわかる。
僕は普段あまり難しい本は読まないのだけれど、この本については、少しのがんばり程度でよめる。なぜ「少しのがんばり」かというと、「詩」であるので、も...
生きる勇気を与えてくれる
「一敗地に塗れたからといって、それがどうだというのだ?すべてが失われたわけではない」
そう喝破する盟主サタンに生きる勇気を与えて貰いました。
一敗地に塗れたら立ち上がるのさえままらないのに、完膚無きまで負けたサタンの何という雄々しさ!
その反面反乱を悔やんだり人間に対し愛憎入り交じる想いを吐露するその姿には、万人が共感を覚えると思います。
作者ミルトンは目を病みしかも政権争...
ヒロイックファンタジー。
初めて読んだ時は難しいのかな?と構えていましたが、文体が簡潔かつ美しく、スイスイと読み進められました。こんな読みやすい邦訳の古典は余りないと思います。
小難しく考えずに、男前堕天使サタン様の活躍を応援しつつファンタジー感覚で読んでみては?
因みにストーリーの面白さ、という点に置いては上巻が断然勝っています。
今後ますます認知度が高まるかもしれません。

